Chromebookとは？
Chromebookは、Googleが開発したOS「Chrome OS」を搭載したコンピューターです。Chromebookの最大の特徴は、そのスピードです。電源ONからログイン画面になるまでの時間が約10秒と早く、アプリの立ち上げやGoogleクラウド上のファイルの読込もこれまでのパソコンより断然早く感じます。
また、Chromebookは低価格でも快適に動作することが魅力で、2万円台のパソコンでも驚くほどスムーズに動作します。これは、Chromebookがパソコン自体の機能を限定することで素早い起動と快適な動作を実現しているからです。
さらに、ChromebookはGoogle Play ストアでインストール可能な約100万のアプリがスマホと同じように利用可能です。これにより、メールの閲覧・返信、かんたんな資料作成など、日常的な作業をスムーズに行うことができます。
しかし、Chromebookは使えるアプリが少ない、オンライン利用が前提、動作の速さに限界などのデメリットもあります。そのため、Chromebookの使用は用途によります。
以上がChromebookの基本的な概要です。次のセクションでは、ChromebookでPythonの開発環境を構築する方法について詳しく説明します。
ChromebookでPythonは使える？
はい、ChromebookではPythonを使用することが可能です。2019年以降に販売されたChromebookには、Linux環境が用意されており、このLinux環境にはPythonが最初からインストールされています。
したがって、簡単なLinuxのセットアップと環境構築を行えば、すぐにPythonプログラミングを始めることができます。ただし、Chromebookは必要最低限のスペックを持つため、重い処理やマルチタスクには向いていません。また、独自のOSを使用しているため、WindowsやMacで使用できるデスクトップアプリのほとんどは使用できません。
そのため、Chromebookは本格的なシステム開発よりも、プログラミング学習用として使用するのが最適と言えます。次のセクションでは、ChromebookでPythonの開発環境を構築する方法について詳しく説明します。
ChromebookでPythonの開発環境を構築する5つの手順
以下に、ChromebookでPythonの開発環境を構築するための5つの手順を説明します。
1. Linuxをセットアップ
まずは、ChromebookにLinux環境を構築します。設定アプリを開き、「Linux（ベータ版）」を選択して有効化します。すると、セットアップのウィザードが起動するので、案内に従ってインストールしましょう。「username（ホスト名）」には、適当なユーザー名を設定すればよいです。
2. Pythonのバージョンを確認
Linuxのセットアップが完了すると、黒い画面のターミナルアプリが起動し、Linuxを動かせるようになっているはずです。LinuxにはすでにPython2、Python3が入っているため、インストールは不要です。以下のコマンドを入力して、LinuxにインストールされているPython3のバージョンを確認してみましょう。
python3 --version
3. VSCodeをインストール
プログラミング学習では、コーディングに適したコードエディタがあると効率的です。そこで、Linuxに対応した定番中の定番エディタである、「Visual Studio Code（VSCode）」をインストールしましょう。
4. VSCodeを日本語化
VSCodeを起動すると、デフォルトでは表記が英語設定のままです。そこで、日本語化パッケージをインストールして使いやすくしましょう。
5. VSCodeを日本語入力できるように設定
最後に、VSCodeを日本語入力に対応させます。Linuxを起動し、以下のコマンドを入力してください。
sudo apt-get install fcitx-mozc -y
以上が、ChromebookでPythonの開発環境を構築するための5つの手順です。これらの手順を踏むことで、Chromebook上でPythonのコーディングを始めることができます。
Chromebookで使えるPythonの開発環境
Chromebookでは、以下のようなPythonの開発環境を利用することが可能です。
1. IDLE
Pythonの標準開発環境であるIDLEは、シンプルで使いやすいインターフェースを提供しています。
2. Visual Studio Code（VSCode）
VSCodeは、多機能かつ高性能なエディタで、Pythonの開発に適しています。VSCodeは、拡張機能を追加することで、Pythonのコード補完やデバッグなどの機能を利用することができます。
3. Anaconda
Anacondaは、Pythonのデータ分析や機械学習に特化した開発環境です。Anacondaを使用すると、必要なライブラリを一括でインストールすることができます。
4. Jupyter Notebook
Jupyter Notebookは、コードの実行結果を直接確認しながら、Pythonのコードを記述できるツールです。特に、データ分析や機械学習の分野でよく使用されています。
5. pip
pipは、Pythonのパッケージ管理ツールです。pipを使用すると、Pythonのライブラリを簡単にインストール、アップデート、削除することができます。
6. Google Colab
Google Colabは、ブラウザ上でPythonのコードを書き、実行することができるサービスです。Google Colabは、Google Driveと連携しており、Googleアカウントがあれば無料で利用することができます。また、Google Colabは、GPUを利用した高速な計算もサポートしています。
以上が、Chromebookで利用可能なPythonの開発環境の一部です。これらのツールを適切に選択し、利用することで、Chromebook上でも効率的にPythonのコーディングを行うことができます。
Chromebookで使えるPythonの学習サービス
Chromebookでは、以下のようなPythonの学習サービスを利用することが可能です。
1. Python公式ドキュメント
Pythonの公式ドキュメントは、Pythonの基本的な概念や構文、標準ライブラリなどを詳しく説明しています。初心者から上級者まで、Pythonの学習に役立つ情報が豊富に揃っています。
2. Progate
Progateは、ブラウザ上で利用できるオンラインのプログラミング学習サービスです。Pythonをはじめとする多くのプログラミング言語の学習コースが用意されており、初心者でも手軽に学習を始めることができます。
3. Udemy
Udemyは、世界中の専門家が作成したオンラインコースを提供するプラットフォームです。Pythonの入門コースから上級コースまで、幅広いレベルの学習コースが用意されています。
4. PyQ
PyQは、Pythonの学習に特化したオンライン学習サービスです。Pythonの基本的な概念から応用まで、段階的に学習を進めることができます。
5. Python学習講座
Python学習講座は、Pythonの基本的な概念や構文、データ分析や機械学習などの応用的な内容を学べるオンラインコースです。
6. Google Colab
Google Colabは、ブラウザ上でPythonのコードを書き、実行することができるサービスです。Google Colabは、Google Driveと連携しており、Googleアカウントがあれば無料で利用することができます。また、Google Colabは、GPUを利用した高速な計算もサポートしています。
以上が、Chromebookで利用可能なPythonの学習サービスの一部です。これらのサービスを適切に選択し、利用することで、Chromebook上でも効率的にPythonの学習を行うことができます。
ChromebookでPythonプログラミングを始めよう
これまでに説明したように、ChromebookはPythonプログラミングの学習に適したデバイスです。以下に、ChromebookでPythonプログラミングを始めるためのステップを提供します。
1. Pythonの開発環境をセットアップ
まずは、Pythonの開発環境をセットアップしましょう。Linuxを有効化し、VSCodeなどのコードエディタをインストールします。また、必要に応じてPythonのバージョンをアップデートしたり、追加のライブラリをインストールしたりします。
2. Pythonの基本を学ぶ
Pythonの基本的な概念と構文を学びましょう。変数、データ型、制御構造（if文、for文、while文など）、関数、クラスなどの基本的な概念を理解することが重要です。
3. プロジェクトを作成
Pythonの基本を学んだら、自分自身のプロジェクトを作成してみましょう。これは、学んだ知識を実際のコードに適用する絶好の機会です。プロジェクトのアイデアが思いつかない場合は、オンラインで見つけることもできます。
4. コードをデバッグ
コードにエラーが発生した場合は、デバッグを行いましょう。エラーメッセージを読み解き、問題の原因を特定し、解決策を見つける能力は、プログラミングスキルを向上させるために不可欠です。
5. 学習を続ける
Pythonプログラミングは、継続的な学習が必要です。新しい概念やライブラリを学び、プロジェクトを作成し、コードをデバッグすることで、スキルを磨き続けましょう。
以上が、ChromebookでPythonプログラミングを始めるためのステップです。これらのステップを踏むことで、Pythonプログラミングの旅を始めることができます。ハッピープログラミング！
